masa_crown1
暗雲(クラウン)への道

クラウンとは?
スキー検定の最高峰にて、まさに王様の称号です。

テクニカルを取得してから、15年以上経過しました。
当時、クラウンは全日本出場者レベルでないと、受からないような資格に思えてました。
実際自分が見た合格者は、全日本スキー技術選出場者のみでしたから^^;
ところが数年前から草大会などでチラホラ、クラウン保持者がいるではありませんか。
一度はあきらめていた資格ですが、昨シーズン末から奮起し再挑戦を試みました。
しかし、これが今シーズンの暗雲への始まりでした。。。

では暗雲への道のりをつづってきます。

1,まずは自分のレベルの把握すること

山岸さんや上岡さんさからもレベル的にイケるだろうと太鼓判は押されてました。
ダメならダメとはっきり言うであろう、スキーが上手な気心知れた2人だけに自信を持てます。
実際、大会でもクラウン保持者との差はそれほどなかったので、滑りをまとめればなんとかなるだろうと思いました。

2,苦手種目の克服

県技術選に出場していた頃から大回り系が苦手で、小回りは上位、大回りは下位、バランス悪い選手だったのです。
大回りを、どのようにしたら得意種目へ変えられるかが、今さらながら課題でした。
周囲に相談しても技術選選手やコーチがおらず、これだと言う答えが見つかりません。
あまりにスキーの事を考えすぎて、寝れないわ、仕事中もスキーの事で頭いっぱいだわ、どうにもなりません。
丸い物を見るとターンの事を考えてしまいます。
スキーノイローゼになるかと思ったぐらいです^^; これぞ暗雲(クラウン)への始まりでした。
追い討ちをかけるように、仕事も多忙を極め頭の中は☆~ぐっちゃぐちゃ~でした☆~

そんな悩みをしてるところに、上岡さんから救いの手が差し伸べられました。
「足助に教わってこい!」
栃木県トップ選手で全日本に長期に渡り出場し、競技も基礎も好成績を納めた、ハンターMtジュニアチーム時代の上岡さんの教え子です。
現在ハンターMtスキースクール校長の足助氏です。
上岡さんとプライベートレッスンで「基礎スキーとは何ぞや」から教えてもらい、方向性が明確化し暗雲に光が差し込んだ気がしました。
このレッスンを受けてなかったら、さらに遠い道のりとなったことでしょう。レッスン内容は書いても伝わりませんので、直に教わり行きましょう!
とは言っても、教わったことを形にするのには苦労しました。正直まだまだ全然ダメです。

3,徹底的な自己分析

方向性が明確化したら次にこれです。
何が自分の欠点で、何が自分に必要か、何をどう直せばよいかを、自分の滑りと真剣に向き合いました。
(自分で理解していないことを、人に指摘されても分かりません。みなさん自己分析が足りてないと思います。)
足助先生レッスン内容を振り返り、自分の滑りの動画を何度も確認しました。

また、これで新たな暗雲スキーノイローゼが始まりです。。。
仕事中も苦手な右ターンをどうすれば良いかを考え、机の下で足を曲げたり伸ばしたり変な動作を繰り返してました。
通勤の桜並木はロングポールに見えるは、車止めはショートポールに見えるは、マジで頭おかしくなってきます。

4,チームカミスポ結成

今回、上岡さんを中心にスキー上達志向メンバーが集まりました。
天然な先輩上岡さん:ポールのタイムが伸びず滑り改善を暗中模索し、同じくスキーノイローゼ級
アホな後輩達
いかした車で迎えに来てくれるパジェロ君:テクニカル目標
存在自体がギャグに近い横と沼:一級目標
自分を含め、キャラの濃い5名を中心に練習しました。
(なんだか、高校時代に奇面組と呼ばれていたこと頃を思い出しました^^)
全員に今シーズンの目標があり、目標は違えど同じ方向を向いていました。(全員目標達成できました。)

上岡さんからは名言「会社は休んでいいが、スキーは休むな!」と励まされ、「チビは単色のウェアはダメだ!」的確??なアドバイスを頂きました。アホな後輩達には、真剣なのか?なめてるのか?おかしな相談をされたりと、まぁ楽しく練習できモチベーションを保つことができた事は大きかったです。
また、後輩達へはスキーを教わってる人は、「マスターズ全日本選手とクラウン保持者」と言わせたいし、バフに欠けている「クラウン保持者」という、足りないピースを埋めたいという想いもありました。

masa_crown2

masa_crown3
受験へのアドバイス

・当り前の事ですが合格レベルに達すること
1点で不合格になるぐらいでなければ、まだまだと言うことです。 まずは、受験よりスキーレベル根本の底上げ必要です。

・大会等に出場し場慣れすること
検定に緊張し本来の滑りが出せないのでは、元も子もありません。 大会では良い滑りも見られますし、自分のレベルが把握できます。
成績悪くても、所詮遊びなんですから、気にすることはありません。

・全種目を得意種目にすること
経験上、一種目でも苦手種目があると厳しいと思います。
全種目得意なら毎回高得点を狙えますし、余計な気苦労もなく プラス思考で滑ることができます。

・ここまでくると運です
ぶっちぎりのレベルでない限り、最後は運だと思います。 なんせ4種目も最高の滑りをしないといけません。
数回受験し、各種目とも80点以上(合格点)が出てました。1種目も失敗せず、全種目完璧に滑れば合格するということです。
雪質、天候、シチュエーション、体調、気分など。。。 運としか言いようがありません。 (2点以上足りなければ実力不足です。)
諦めずに受けてれば、そのうち受かるだろうと開き直ってました。

結果、合格しましたが、もう一度受験して合格する自信はありません^^;
あれでクラウン?など言われないように、今後も向上心を持って滑ろうと思います。

ってことで少々遠回りをし苦労した経験上、
バフのテククラ&バッジテスト受験メンバーには来シーズンから、最短で上達できるようにプランを考えます。

 ・もっとポールを練習しよう
バフでは苦手な人が多いです。理由は「遅いから、思うように滑れない」などです。 一言で言えば「へたっぴぃ―」なんです。
苦手なものを克服するのが、一番の上達だと思います。 規制されると欠点出るし、逆を言えば修正ヶ所などもすぐ分かります。
今回の検定でも、悪雪で条件が悪い中も、安定して滑れたのはポール練習のおかげだと思います。
バフではポール練習の環境が整っているのですから、積極的に練習しましょう。

 ・常に本気で滑る
BCでもビビッて消極的に滑っている人をみます。 常に全開で滑るべきだと思います。
カメラの位置をジャッジマンと想定し、一番かっこよく滑れる方法を考えて滑りましょう。
意識の問題で、ずいぶん変わると思います。 BCでのライバルは山岸さんですから!
(暴走して滑れと言ってるのではありません。山岸さんの指示は厳守ですよ。)

・プロのスキーコーチ依頼
自分もテクまででしたら、アドバイスできますがクラウンとなると難しいです。
今シーズン、横と沼の1級受験に際しても、自分もかなり悩みました。プロのコーチなら、もっと適確なアドバイスができ、上達の近道があったのでは?と思いました。
来季から、カミヤマスポーツの跡取りこと元SAJデモ神山健樹コーチをお願いする予定です。
ハンターMtの帰りなどにカミヤマスポーツへ寄れば、気軽に相談でき身近なため有名デモなどよりよっぽどいいと思います。
また、今シーズンのように足助校長先生レッスンもあったら良いと思います。

でも、上達するには本人次第です。上達する人は、それなりの準備と努力をしております。

最後に、スキーは自然の中でのスピード感、解放感は他のスポーツにない魅力があります。
正直なとこ、スキーは上達しなくても十分に楽しめるスポーツだと思います。
でも、上達するとスピードや難しい自然条件も、自分の支配下になり開放感はさらに膨らんでいきます。
また、長く続けるためにも間違ったスキー技術を続けると、膝痛・腰痛・転倒による事故などスキー人生の寿命を縮める恐れもあります。
せっかく楽しいスポーツと仲間に会えたのなら、長く続けるためにも上達を目指してはいかがでしょうか。

2015/03/29 クラウン合格  相田正明